骨粗しょう症とは
骨がもろくなってしまう病気
骨がスカスカの状態になってしまう骨粗しょう症。
ちょっとした転倒や尻もちによって骨折してしまう方もいらっしゃいます。
女性の方はリスク大
骨粗しょう症の患者さまは、男性よりも女性の方が多いというデータがあります。
もちろん、性別関係なく高齢になれば骨粗しょう症になるリスクは高くなりますので注意が必要です。
盛岡市のまさと脳神経内科クリニックでは、骨密度測定によって「骨粗しょう症」の検査・予防を実施しています。
とくに
- ご高齢の方
- 閉経後の女性
は、骨粗しょう症を患う可能性が高まります。
加齢にともないリスクが増加する骨粗しょう症
男女ともに20歳前にピーク(最大骨量)をむかえます。
どちらも加齢にともない骨密度(骨量)は減少していきますが、女性はさらに閉経後急激に減少します。
該当する方は、一度、骨密度を測定してみましょう。
骨折が起こりやすい部位
骨粗しょう症によって、とくに骨折しやすいといわれる部位は、
- 脊椎(せきつい)→ 背骨
- 大腿骨(だいたいこつ)→ 太ももの付け根部分の骨
- 橈骨(とうこつ)→ 手首の骨
- 上腕骨(じょうわんこつ)→ 腕の付け根部分の骨
です。
骨折に気付かないケースも
- 背骨は、上下で押しつぶされたように骨折する「圧迫骨折」が起こりやすい場所です。
骨折しても、痛みを感じない方も多く、全体の約30%は圧迫骨折に気付いていないケースがあります。
圧迫骨折によって、潰れてしまった背骨は元の形に戻ることはありません。
骨折を繰り返すと、身長が低くなったり背中が丸くなったりすることがありますので注意が必要です。
また、背骨を骨折した後には大腿骨(太ももの付け根)を骨折する方が多いことも分かっています。
大腿骨を骨折すると手術が必要とされる場合がほとんどであり、運動が困難になってしまうが故に筋力の低下が生じます。
結果、寝たきりになってしまう方も少なくないため、定期的な検査がいかに重要であるのかが理解できます。
骨の健康度チェック
あなたはいくつ当てはまりますか?
- 【女性】閉経を迎えている。
- 【男性・女性】70歳以上である。
- 細身の体型である。
- 生活習慣が乱れている。
→喫煙・飲酒、運動不足、栄養バランスが偏った食事など。 - 家の中にいることが多い。(天気のいい日でも、外に出ない。)
- 過去に糖尿病や消化管の手術を受けた経験がある。
- ちょっとしたことで骨折したことがある。
- 背中が丸くなり、腰が曲がってきた。
- 身長が縮んだように感じる。
- 家族に「骨粗しょう症」の罹患者がいる。
上記の項目をご覧頂き、該当する項目が多い方は、一度検査をおすすめいたします。
骨粗しょう症の原因
患者様の症状によって、骨粗しょう症の原因は様々ですが、骨がもろくなる要因は下記が検討されます。
考えられる要因
加齢によるもの
歳を重ねていくと若い頃と比べて食事によるカルシウムの吸収率は悪くなっていきます。
たとえ栄養バランスのとれた食事(カルシウム摂取)をされていても、吸収される量が減ってしまう分、骨がもろくなる可能性が高まります。
閉経をむかえた女性
女性ホルモンには骨密度を保つ役割があります。
閉経後は女性ホルモンの分泌量が急に減少するため、それに伴って骨量も減少します。
生活習慣の乱れ
- 喫煙者(ヘビースモーカー)、過度の飲酒習慣
→ 喫煙は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を低下させます。
→ 過度の飲酒は骨を作る機能を低下させます。 - 長年の運動不足
→ 本来は運動によって骨を作る機能が向上します。(骨芽細胞の活性化)
→ 運動不足になると、骨を作る機能は低下(丈夫な骨が作られなくなる)します。 - 生活習慣病の罹患者
→ インスリン(血糖を下げる働きのあるホルモン)には骨芽細胞を増やす役割があります。
糖尿病を患っている方は、インスリンの機能が正常に働きません。
結果、骨芽細胞の不足によって、骨を作る機能が低下します。 - 慢性腎臓病の罹患者
→ 血液中のカルシウム不足を補うために骨からカルシウムが溶け出し、骨量が減少します。 - 過度のダイエット経験
→ 骨量は20代で最も多くなります。しかし、骨が成長期を迎える10代で過度のダイエットを経験した方は、カルシウムなどを含めた栄養素が不足してしまった可能性が高く、骨が弱まっていることがあります。
成長期に十分な骨量に達していない方は、閉経後、骨粗しょう症になるリスクが高いことが分かっています。 - 遺 伝
→ 母が骨粗しょう症の場合は、娘も骨粗しょう症になるリスクが高いとされています。親子は生活環境や身体的な特徴が似ていることから、食事による栄養素の摂取も類似し、結果的に骨密度も似るといわれています。
骨密度検査(骨密度測定)
骨密度の検査
骨の強さを判定するための代表的な指標となる骨密度。
骨密度は、骨のなかにカルシウムやミネラルがどれほどあるかを示す数値です。
基準値
成人(20~44歳)の平均値を基準(100)にして、どの程度の乖離(基準値から離れているか)を調べます。
基準値より骨密度が低い場合は、100%よりも小さい値が算出されます。
当院では、とくに
- ご高齢の方
- 閉経後の女性
を中心に、骨密度の定期検査を推奨しています。
2〜3年に1度(理想は1年に1回)程度がおすすめです。
検査のながれ
骨折すると多大な苦痛を強いられる脊椎部、大腿骨部の骨密度を測定することができます。
当院では骨密度測定装置GE(ゼネラルエレクトリック)製Choraleを設置し、骨粗しょう症の予防、診断および治療に取り組んでいます。
測定は約10分以内、痛みもありません。
面倒な手続き等もありませんので、お気軽にご相談ください。
- お着替えは不要です。
- 手や腕につけている金属類(時計やアクセサリーなど)は外していただきます。
骨粗しょう症の治療
治療薬の処方
骨粗しょう症の原因となる「骨密度の低下」を防ぐために、お薬によって治療していきます。
骨粗しょう症のお薬は、
- 骨を壊す働きを抑える薬
- 骨を作る働きを高める薬
- 骨の作り替えのバランスを整える薬
大きく分けて上記3つの種類があります。
患者様のお体の状態に合わせて処方いたします。
日々の生活習慣を見直しましょう
薬物療法が中心となる骨粗しょう症の治療ですが、もちろんそれだけでは根本的な解決とはいえず、再発する可能性も考えられます。
たとえ症状が改善されたとはいっても、自己判断で治療を中止することはないように注意してください。
日々の生活習慣を見直しながら、骨粗しょう症の原因となる骨密度の低下や、骨質の劣化を予防することが大切です。
- 食生活の見直し → 食事療法
- 運動習慣を身に付ける → 運動療法
薬で病気自体が完治するわけではありません。
骨強度をあげ、それを維持するには、日々の積み重ねが必要です。
盛岡で骨密度測定(骨密度検査)をご希望の方、骨粗しょう症の治療を検討中の方は、一度、まさと脳神経内科クリニックまでご相談下さい。